今あえて書く3/11の話
当時、いち学生だった私が経験した東日本大震災をあえて今書いてみます。
大それたこともない、ただの自分語りです。
みんな大好きらじらーの途中に、関東では震度5強の地震が起きた。
揺れている間、らじらーなら、NHKなら状況が早いと思って付けてみると、
伊野尾さんが冷静な声でニューススタジオに回していた。
結局、そのまま伊野尾さん1人らじらーは終了してしまったのだが、TLにはタグを付けて伊野尾さんを心配する声、伊野尾さんはもう出ないのかというツイート、そしてそれに応えるらじらースタッフのツイート「伊野尾さんは無事です」。
私を含め、色々と皆冷静だった。
今まで震度5強が来たら大事になっていた。
東日本大震災を経験しているから、震度5強が来ても冷静になっているけれど、それでも震度5強は電車は止まるし、NHKは番組を止めて地震の情報を流し続けるし、政府は動く。「震度5強か」と思うかもしれないけど、震度5強は本来一大事なんだ。
— しのにむ (@36skmr) 2015, 5月 30
しかし、阪神大震災、そしてあの地震が来てから私たちの地震に対する認識が変わったと思っている。
東日本大震災だ。
この機会に、当時大学4年だった私が体験した東日本大震災を残しておこうと思います。
結論としては、あの地震で私たちはある程度大きな地震が来ても冷静に対応できるようになったけど、
あの時心に決めていた防災のルールとか、そういうものを再確認したいよね。という話です。
地震が起きた時、私は研究室で洗い物をしていた。
つい数分前までバーナーを使っていたため、タイミングが悪かったら大惨事だったと思っている。*1
揺れがおさまり、「ただごとじゃねえw」と思った研究室同期で大学の中庭に避難した。
研究棟にはNMRという核を使う分析機器があるため、なんとなくそこにはいたくなかったからだ。
学生たちは中庭や広場*2に避難していて、もはや遠足状態だった。
そんな遠足状態で電車も動かない状況だった私たちは、「あー麻婆豆腐食べたいね」と、
いつも遊ぶ要領でちょっと壁が崩れたスーパーで材料を買って友人宅へ向かった。
友人宅でわいわいやっている時にふと、テレビを付けた。
衝撃的な映像が、2つ流れた。
1つは、あの真っ黒い津波の映像。
あの映像は、おそらく全世界で衝撃を与えただろう。
もう1つは倒壊した某回転寿司屋。
2階建ての建物がものの見事にぺしゃんこ。
この回転寿司屋、
祖父母の家の近くだったのだ。
そこで、ものの重大さがわかってしまった。
・・・いや、まだわかっていなかった。
祖父母が無事という連絡を受けてから、余震に耐えながらゲームをして夜を明かした。
電車が動いて、家に帰れた。
そこから大学にはなかなか行けず、卒論は進まなかった。
大学の最寄りの電車が一日2往復程度しか運行しなかったからだ。*3
祖父母の家は水道が止まったままという話を聞いた。
CMはぽぽぽぽーんしか流れず、テレビもいつもとは違った。
気を紛らわせるために「まどかマギカ」を放映分見たが、何も気はまぎれず。
何かと言えば節電で、何かを言えば「不謹慎」だった。
1か月が過ぎて、高速道路が一部通行できるようになった。
祖父母のいる郡山に行くことになった。
郡山は福島でも「中通り」と言う、海沿いではない市街地だ。
震源地の仙台や、浜通りかつ原発のあるいわきとは被害が少ない場所と思っていた。
けれどそんなわけはなくて。
つぶれた回転寿司屋はつぶれたまま。
巨大なショッピングモールは休業したままで人気もなく。
道路は所々、ひびが割れている。
やはり地震による爪痕は大きかった。
内陸部でこの被害、海岸部は計り知れない。
けれど、「絶望」ではなかった。
「ご飯を食べよう」と祖父母と行った某ステーキのチェーン店はメニューを限定して開店していた。
たくさんの人がそこにはいて、ステーキを食べていた。
被害の程度はどうであれ、「被災地」の一つを訪れて思ったことは、
被害の少ない私たちが、暗い気持ちで自粛を繰り返してどうする。
経済を回して、お金を動かさないでどうする。という気持ちだった。
関東では何をやっても「自粛」モードで、暗い雰囲気だった。
それは必要な自粛もあったが、不必要な自粛もあったように思えた。
その不必要な自粛がばかばかしくなった。
あれから気づけば4年。
また最近、関東では大きい地震が頻発している。
今回のらじらー途中の地震、そしてカラフト伯父さんでは阪神大震災が一つのキーワードとなっている。
比較的JUMP担の皆様は「地震」について考える機会が多いのかと思う。24時間テレビでもおそらく扱うテーマだろうし。
忘れずに心に刻んでおこう、とは言えない。あの光景は忘れられない出来事だから。
そうではなく、あの時に「こうしておこう」と思った防災関係のことを、もう一度この機会に、と言っては不謹慎な気がするが、確認した方がいいなと思いました。
最後に。
伊野尾さんはジャニーズの中でも被災地に行っていることを公言している(タレントとしてではなく、学生としてだけど)数少ない人。だから生放送中に起きたこの地震をどう受け取っているのか。今回は東北ではないけれど。
— しのにむ (@36skmr) 2015, 5月 30
アイドルとして辛いことは語らないことをモットーとしている伊野尾さんが、いち学生として何を感じたのかがとても気になっています。